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月と季節の農業

第四回 文・北岡 英二

(注:今回は長く暦を利用して下さっており、会社勤めの傍ら、家では果樹農家として農作業にも励んでおられ、講演活動もなさっている北岡英二さんに一文を寄せていただいた)

月と季節の農業(秋〜冬)

旧暦(太陽太陰暦)に詳しい方ならおわかりと思いますが、昨年の平成23年11月25日を旧暦に直しますと霜月11月1日でした。

では、本年平成24年11月25日はといいますと、旧暦神無月10月12日です。

霜月11月1日までには、これから満月になり下弦、朔日と18日のずれがあります。

これは今年、閏3月があったため季節の進みがうしろにずれ、夏の高温と長引く残暑の要因の一つになったと考えられます。その結果秋果実(みかん・りんご・柿・なし・ぶどう等)は、9月の入荷が少なく、逆に10月の3連休頃から市場への入荷が急に集中し販売単価の低調ぶりが目立つ結果となってしまいました。

このずれによりこの先12月も暖かい冬の訪れとなれば、野菜が前進の出荷となる一方で、夕飯にお鍋はちょっと早いかなとなり鍋物の需要が本格化しない。それで白菜などの野菜の相場下落になりかねません。

閏5月のあった平成21年も季節がうしろにずれ、年内暖冬であったため野菜の相場が低迷した記憶があります。

しかし逆に閏月のある年はあらかじめ予想できますので、このずれを利用する農業があってもいいのではと考えております。

とはいうものの、冬が来れば具が一杯入った暖かいお鍋を囲みながら楽しい食事をしましょう。そして食後には旬の果物を頂きましょう。

和歌山県伊都郡かつらぎ町 北岡英二

(更新日:2012.11.11)


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