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月と季節の暦
志賀勝から一言
(2012年12月13日 月暦十一月一日)

厳冬の日本列島

更新の今日は霜月十一月の始まりの日。月暦(旧暦)では新年明けまでまだ二ヶ月も残しています。十月の最後の日々は、北、西日本はもとより東京でも異例の寒さ。初冬のことですから「神無月寒波」と名づけてみました。厳冬が二年続きの日本列島。いちばん寒い大寒時季(これが師走の感覚です)にかけ三年目の厳冬となるかもしれない予感がしました。夏の暑さの猛烈さと合わせ、「猛寒猛暑の日本列島」とでも名づけたらいいかもしれません。大きな気候変動が起きているのでしょうか。

月暦ご利用者の声

2013年版の「月と季節の暦」、「月暦手帳」ですが、まだ早いとは思いつつ西暦11月半ばから送り出し始め、一ヶ月近くになりました。ここ数年は暦制作室が編んで特集を組んできましたが、今回は外部の方々の寄稿や西洋画で制作し、デザインも新たにしたので、ずいぶん雰囲気がちがうという印象をもたれています。以下、参考になる利用者の声をいくつか紹介します。

昨日のことですが、4歳のお孫さんが1歳の時から月に興味を持っていて、3年連続で月のカレンダーを使いたいという京都府・宇治市の方からのメール注文を受けました。興味深い話です。1歳の子に月はどのように映ったのか、4歳になるまでどのように月を感じてきたのか、無性に知りたく思いました。記録をぜひとっておいていただきたいものです。


朝日小学生新聞2012年11月27日付から

朝日小学生新聞 2012年11月27日付
「朝小ミニ図鑑・月を楽しむ編」
(画像はクリックすると拡大します)

群馬の太田市の方からは「子供の理科の勉強に役立っているようです、又、写真や絵、それぞれの月に書いてある文章も楽しみにしているようです。この暦のお陰で自然とも家族とも親しくなれます」というお便り。

このお子さんは小学生でしょうが、ちょうど今「朝日小学生新聞」で連載「月を楽しむ」を担当していて(11月27日から12月27日まで)、小学生向けに三日月や逆三日月、上弦や下弦など月の楽しみ方を伝えているところ。経験上、月や暦について子どもの理解はとても早いことに感銘を受けてきましたが、月の楽しみ方が分かったら大人にも教えてくださいね、と子ども達にお願いしています(笑)。

旅立つ前に月暦を

歴史好きの若い女性が増えているようですが、次のお便りは歴史の本物に触れるいい見本です――「来年もお月様と共に過ごせます。…今年は、好きな戦国武将の命日に、月のカレンダーの日付でお墓参りする、という旅行をしました。季節を肌で感じるっていいですね」。1873年以前の歴史の記録はすべて月暦による日付ですから、この若い女性(神奈川県川崎市の方)のお便りは大いに参考になることと思います。

昨年の今ごろは福島の暦利用者の方々とどのように接したらいいか、緊張した日々が続いていました。月暦は地域地域の活性化にかならず役立つという想いで十七年作り続けてきた暦ですから、地域が崩壊する、危機に瀕するという事態は本当に信じられない災厄でした。

一年たって福島の方々からお便りが届いています。一読、心に波風が立ちますが、ひとつだけ、いわき市の方のお便りを紹介します。

「昨年はカレンダーを無料にてサービスをして頂きましてありがとうございました。いつもの定位置に張って楽しんでいます。つい最近、11月28日の朝方6時過ぎ、西の空に大きなお月さんがおだやかに(だいだいの美しい色)輝いておられました。まさに月光ぼさつ様です。いただいた暦で確かめると、満月の夜でした。昨年は、茫然自失の日々だったと思います(今年少し落ち着いてそう心の整理をしています)。当地は第一原発から25―26kmの所で、これからの日々ゆっくりと前を向いていこうという決心ができるようになりました。」

いわき市の方では、家が大規模半壊で取り壊しとなり、放射能への不安で大変だったが、何とか心が落ち着いてきた、というお手紙もあります。落ち着いた、とはおっしゃるものの、放射能との長い闘いを思うと平静ではいられません。

月暦正月(西暦2月10日)まで二ヶ月。あと二回、月は満ち欠けし、立春後の春へ向かいます。伝統的なこのリズムの良さに多くに人びとが気付いてくれることを願ってやみません。どうぞ暦紹介の欄をご覧下さい。

追伸:2013年版の月暦にエッセイ(水無月に掲載)を寄せていただいたシンガーソングライターのイルカさんが、公式ホームページで月暦を紹介してくださいました。下の行をクリックしてご覧ください。

いつも愛用して来た「月と季節の暦」にイルカ執筆!
2013年2月1日〜2014年1月30日版

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