志賀勝から一言 (2014年12月28日 月暦十一月七日)
2014年の終盤は月暦(旧暦)が分からないと何が何だか分からない月と太陽の節目や用語が登場した時季でした。皆既月蝕はいいとしても、「後の十三夜」や「朔旦冬至」となると西暦しか知らない人には不可解なものだったでしょう。
来年の月暦も、楽しみがいっぱい
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2015年も月暦が分からないと理解しがたいことが続きます。来年の最大の特長、面白さは、西暦に直したときの始まり=正月の遅さ。間もなく西暦の新年が明けるわけですが、月暦ではまだ霜月十一月が始まったばかりで、正月明けは何と西暦の2月19日。新年はまだはるか先というわけです。西暦にするともっとも遅い部類の正月明けとなりますが、西暦と月暦の違いを知り、実感するのに格好の年が2015年版月暦ということになります。
西暦と月暦の違いをよく「月遅れ」と考えてしまう人がいますが、1月1日から一ヶ月と20日ほども違う来年の有り様を見れば、この考えがいかに間違っているかがよく分かると思います。「月遅れ」の観点はそもそも西暦的な発想で、1月20日から2月20日ほどにかけて振れ動く月暦の新年明けのユニークさを理解することはとてもできません。月暦は月暦として毎年毎年体験することが重要で、西暦と比較しながら使っているとけっこう楽しみなものです。
お便りご紹介
2015年版の「月と季節の暦」、「月暦手帳」が利用者の手許に届いています。制作者として、反応が待たれる時季でもあります。「後の十三夜」についてHP以外で公表したのは「中日新聞」でしたが、それを見た名古屋の古くからの利用者から、「名月3回 奇跡の秋として志賀様の説明が載った時は嬉しくて、3回とも共一生けんめい見ることができて心より感謝いたしました。九州の94歳の母も見ることができ嬉しかった」とのお便り。情報提供できて幸いでした。
「新しい暦、開く時にはドキドキします」という群馬の方からのお便りも感激です。暦は前年に予約していただいた方々を中心に届けているもので、暦が届いてはじめて中身を見るわけですから、本当に信頼に支えられて暦が制作できているんだと身が引き締まります。今回の特集「歳事へようこそ! 誰にもできる年中行事」が、一年西暦に振り回されることなくスローに生活する、よすがになってくれることを心から願います。
もう一つ、岡山の方からのお便りを紹介します。 |