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月と季節の暦
志賀勝から一言
(2006年1月15日)

「花祭り」を取材

西暦新年の暇な時期を利用して、奥三河の古戸(ふっと)地区で行なわれた「花祭り」を取材してきました(1月2〜3日)。

古戸の花祭り・その1 古戸の花祭り・その2
古式の神事の面影を色濃く残す花祭。竈の周りでは神寄せが行われ、鬼たちが舞う。愛知県東栄町古戸にて

フォークロア的祭事としてつとに有名ですが、この祭で得たものとともに、お世話いただいた花祭会館館長の伊藤勝文(かつふみ)さんのお宅で女性方からうかがったお話は得がたいものでした。それは、月暦に拠って節句や生活を現にいとなんでいるという貴重なお話で、ちょうど刊行目前の『月的生活』がそういう問題を主題のひとつにしているだけに、教えられることの多い有益な旅になりました(名古屋で「晦日そば」を復活させた「喜八」さんが取材のアレンジをしてくれました。感謝です)。

新著が1月25日発売されます

その『月的生活』ですが、今日の朝日新聞を見ると新曜社の広告が載っており、1月25日刊とのことです。暦制作室からも迅速に発送することができますので、どうぞご一報ください。

『月的生活』
『月的生活』─天の鏡「月と季節の暦」の時空─
新曜社刊 2006.1.25発売 1,890円

師走と新年の情報

さて、自然はいつも意表をついて驚異=脅威の現実をわたしたちに突きつけますが、地震、冷害、酷暑、洪水など近年さまざまな災害を連続的に体験してきたばかりのわたしたちに、今度は極寒と猛雪。被害にあわれた方、被害の渦中にある方にお見舞い申し上げます。

自然の脅威は社会の禍々しい出来事と同時並行的に現象していて、ますます人心を萎縮させていくようです。本当にすごい時代状況になったものです。

西暦新年は文字通り日本の正月ではないことが明らかになったような1月の幕開けでしたが、もうひとつの新年=月暦の新年が1月29日に迫ってきました。師走の今、いくつかの新鮮な情報をお届けしましょう。「興正寺の除夜の鐘」、「共同通信の記事」、「月ウサギの陶器」、「月の満ち欠けクッション」が以下の内容です。

★ 月暦の除夜の鐘

名古屋の八事山・興正寺で、28日の大晦日に除夜の鐘をつくことになったそうです。名古屋の「月を楽しむ会」が主催する形で午後1時から百八つの鐘をつき、夜には忘年会を企画しているとのこと。ご協力くださる興正寺にとっても大英断です。この除夜の鐘は現在の日本の時間の奇妙さを問うまさに時の鐘。全国にあまたあるお寺でもつづいてくれるところが出てくるといいですね。遊び心でもあるのですから。

わたしたち〈月〉の会・東京も熱海の方々とともに月暦大晦日、正月明けに、忘年会と新年のご来光を楽しむ企画をしています。

★ 月のクッションが大好評

こちらについては、専用のご注文用ページを作りました。こちらをご覧のうえ、どうぞお求めください。

★ 月のウサギ

備前焼の作家・高垣門土さんから興奮した態の電話。月のなかにウサギが浮き上がった作品が偶然にも焼きあがったとのこと。高垣さんは月のリズムで陶器を作っていらっしゃる方で、作品にも渋さの際立つ焼き物のなかに時に月の影が浮かんでいます。この偶然にはご自身さぞやおどろかれたことでしょう。

ありがたいことにその作品を送ってくださったのです。なるほど、月のなかに見える影はウサギにほかなりません。月好きの方がご覧になったら、きっとおどろきの声を上げること必定。この作品を、オフィスの宝物にすることにしました。

高垣さんは今年は個展に力を入れるとのこと。〈月〉の会も応援したいと思います。

高垣さん寄贈の備前焼
月の中にウサギの姿が映った作品(中央)を含む、
高垣さん寄贈の備前焼。下は〈月〉の会の活動を紹介した地方新聞

★ 共同通信配信の記事

12月下旬から地方新聞に〈月〉の会の活動を紹介した記事が掲載されています。お目に留まった方々も多いことでしょう。共同通信長崎支局の取材になる記事で、長崎の活動や画家・ヤマサキユズルさんの話をはじめ、わたしの話も載っているものです。「月の文化」見直そう、とか、月のリズム感じて――旧暦の風習に高まる関心、とか見出しは各紙さまざまですが、月への関心がまた呼び覚まされていくのはとても有意義なことです。

わたしはかつて共同通信のコラムニストとして執筆していたことがあり、共同通信は深い縁を感じるメディア。暦を制作し始めてからは三回も大きな記事に暦が取り上げられたことがあり、その度に全国の地方紙に日付けを変えながら続々と記事が掲載されていく壮観さを体験しています。同じように今回も、〈月〉の会についての情報が全国を駆け巡っていくのを追いかけています。

早速に暦をお使いの方々から情報を頂戴できたのは本当にうれしく、ありがたいことです。「山形新聞」、「宮崎日日新聞」、「京都新聞」、「信濃毎日新聞」、「神奈川新聞」、「山陰中央新聞」……これらの新聞をご覧の方々からの情報ですが、共同通信からは「高知新聞」、「伊勢新聞」(6月に三重県二見町で開いた大きな催し「日月 二見」についても記事は触れていますが、その後二見町は伊勢市と合併しました)の掲載紙も送られてきました。おそらく全国30紙は下らない地方紙に掲載される(た?)のではないでしょうか。この記事を通して、また新たな出会いや催しの機運が芽生えていくことでしょう。楽しみです。


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