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志賀 勝
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月と季節の暦
志賀勝から一言
(2006年2月5日)

初日の出
2006年、熱海から見た月暦初日の出(撮影:志賀勝)

新年明けましておめでとうございます。

1月29日の新年明け直前に『月的生活』(新曜社刊)が手許に届き、予約いただいていた方々への発送業務と年賀状送りで年末は多忙を極めました。大晦日と正月一日は熱海で〈月〉の会・熱海と東京合同の忘年・新年会の集い、31日からは昨年に続き黒川能の取材と「アル・ケッチァーノ」のシェフ・奥田さんと「月のワイン」造りの打ち合わせのために山形の鶴岡市に向かうという事情で(このイタリアレストランは黒川能が行なわれるおなじ鶴岡市に所在)、昨年のようにメール年賀状も出せない新年明けでした。メール年賀状を待っていた方もいらっしゃるのではと思うと忸怩たる思いです。この場を借りて新年のご挨拶かたがたお詫び申し上げます。

「月暦手帳」は売り出しから十日間で早々と売り切れ、「月と季節の暦」の販売も順調に推移しましたが、暦は仕上がりの悪い商品もあって印刷所に返品するものが発生、結果的に昨年より販売部数は減少になりますが印刷の補充を断念、2006年版販売は収束の方向です。暦であるにもかかわらず、年間を通して注文いただく実に珍しい商品が「月と季節の暦」ですが、在庫はごく限られた数になってきました。売り切れの時期は早いと思われます。

だれもが感動した元日・熱海の絶景

熱海での忘・新年会は、〈月〉の会・熱海の梶さんのご尽力のお蔭で、素晴らしい会となりました。

シリウスがひときわ輝く大晦日の夜空、そして明けの明星の出現からご来光にかけての正月明けの熱海の空(上写真参照)は珠玉でした。以下の参加者・穂盛さんのレポートにもあるように、赤みを帯びて現れた金星は初めて目にするものでしたし、穏やかな海上に淡く細い光の道が走ったのには本当におどろかされました。やがて美しすぎる太陽光の来臨。新月である月は、今地球と太陽のはざまにあってあたらしい年を告げているのだと実感され、何よりも会を思いついた自分への褒美の気分でした。

暦や手帳で協力くださった(株)江口からは、江口社長はじめ4名の参加をいただき、農文協の本谷さんは「丙戌の年酒を汲むや熱海の海」の句、そして藍生俳句会に属する広川さんは「もち花に熱海のかをり近よりぬ」の句をプレゼントしてくださいました。忘れがたい会をともに味わうことができ、皆様に感謝です。

以下、熱海の報告を掲載しますが、それに続けて〈月〉の会・三重の小林さんの大晦日のレポートも掲載します。名古屋の興正寺の除夜の鐘(前回HP参照)の試みも大成功だったようで、ドッペルゲンガーのように分身を飛ばせなかったことが残念至極ですが、名古屋の報告は今回の更新に間に合いませんでした。

穂盛文子さんのレポート
『年越し熱海 つごもりお月様』

大晦日の夕方から志賀さん、梶さん(<月>の会・熱海)を中心に30名余りの仲間が熱海の温泉に集いました。

大晦日17:00 岩越さん(新月の木国際協会)が持ってきて下さった臼(80キロ)と杵を急な階段(10m?)をころがして運び込むことから始まりました。

ホールにはパチパチと薪の爆ぜる暖かい暖炉と、月の満ち欠け座布団30枚。テーブルの上には立派な舟盛りにアワビ、サザエの壷焼、平岡さん(有機農業)の新鮮なお野菜と金目鯛のお鍋、本谷さん(農文協)手作りの山ぶどうのワインなどが所狭しと並び、大晦日の宴となりました。空を見上げると満天の星。恒例の白倉さんの手打ち年越しそばを頂くとあっという間に夜は更けて、新年のカウントダウン。「明けましておめでとう」の乾杯で温泉へ浸かると、塩分の強い柔らかいお湯が身体と心に染み渡りました。



初日の出イラスト
(イラスト:参加者の中島綾子さん)


元日5:00 夜明けのコーヒーを啜りながらテラスへ出ると、オレンジ色の暁の明星が煌煌と輝き、なんと月の道ならず星の道を見せてくれたのです。まだ姿の見えない太陽のエネルギーが、海の底から空を押し上げるように、闇から群青、藍、紫、茜、橙へと素晴らしいグラディエーションで空と海を刻々と変化させるその様は、この世のものとは思えない程の美しさでした。

6:45過ぎ 東の空がかすかに光を帯びた次の瞬間、雲間に一条の明るい光が差し、あっという間に真ん丸い太陽が姿を現しました。穏やかな初日の出でした。そして柔らかくて暖かい光に、すべてが包み込まれていきました。


お餅つき
7:00 岩越さんの指導のもとにペッタン、ペッタンお餅つき。「初めての経験ですよ」と童心に還り、紅白のお餅で餅花を作る皆の幸せそうな横顔が、太陽の光に照らされて素敵に輝いていました。小林一華さんの手作りお屠蘇で新年を祝い、つきたてのお餅と暖かい鯛のお汁で美味しい朝食を頂きました。

志賀さんが山形の方から頂いた桜の花の塩漬けで桜湯を振る舞って下さり、暖かい春がやって来ました。

12:00 たっぷり水分を含んだ臼と杵を10mの急な階段から運び上げ、トラックに積み込んで、楽しい年越しの集いは終わりました。皆の様々なお手伝いのおかげでとても楽しい会になりました。お月様とお日様、私たちに新しい出会いと楽しい時間を下さって本当にありがとうございました。

<この時作った餅花と鏡餅は、志賀さんの事務所で「暦開きの会」を待っています。>

三重でも、旧年の締めくくり行事がありました。以下、小林さんからの年賀メールを掲載します。

〈月〉の会・三重 小林剛さんからの年賀メール
月暦新年、あけましておめでとうございます!

月の会・三重は、1月28日の土曜日、月暦でいう大晦日に会を開きました。

いつものメンバーに、一般の方々も参加いただいて、1時間ぐらいでしたが、2005年の締めくくりを行いました。

まずは、去年の報告と、来年の予定などを話し合い、その後、みなさんで年越しそばをいただきました。

あの minamo cafe で、そして新暦では、1月も終わろうとしてる頃に、年越しそばって、違和感があるかと思いきや、とても新鮮で、すごく美味しかったです!

粋な行事だなと思いました。そして、みなさんで「良いお年を!」で、締めくくりました。

その後、メンバーの中で、FM局に勤める方のこれまた粋な計らいで、その方の番組に出演することになりました。それも生放送、1時間という時間枠。

私と、もう一人メンバーの方と出演させていただきました。1時間、ほとんど「月の会」のお話をさせていただき、志賀さんのお話や、大阪、長崎、名古屋、熱海の活動なども話させていただきました。地元局ですが、少しでも月の会を知っていただけたら、いいなと思いました。

さて、今年の月の会・三重は、また夏に大きなイベントを行おうということで、すでに行動に移しております。やはり、第1回目の「七夕」をもう一度ということに、なりそうです。

詳細など、決まり次第、随時ご連絡させていただきますので、どうぞ、今年も宜しくお願い致します。

サイトをご覧の皆様、今年も「三重」をよろしくおねがいします。

☆minamo cafe 公式サイト☆

http://www.dual-arts.jp/minamo/

☆月の会・三重 公式サイト☆
http://www.dual-arts.jp/moon

5月12日(金)の十五夜
熱海の催しが正式に決定

嵐吹きすさぶもとで成し遂げられた「月の高野山」の催しは、伝説さながらわたしたちの心に深く留まり続けていますが、このときジョイントしたピアニスト・ウォン・ウィンツァンさんとまた再会を、と願っていて、昨年から「月の熱海」における催しの企画を模索していました。

熱海で大晦日を迎えた日、彼のコンサートを中心にした月の催し開催が正式に決まりました。月暦卯月十五夜に当たる5月12日が開催日。奥さんのウォン・美恵子さんと中小路さん、そして新月の木国際協会の岩越さんらと会場予定の「起雲閣」を下見、月の催しにふさわしい建物だと皆が満足しました。〈月〉の会・熱海と東京、そして新月の木国際協会共催の催しとしてそれぞれの個性が発揮されるイヴェントに仕上げていきたいものです。ただ起雲閣のコンサート会場は定員150名と限られています。折角のコンサートを少人数限定とせざるを得ないのがちょっと残念ではありますが、少人数にふさわしい特別な時空が産まれるよう努めます。イヴェント欄に情報を入れますが、さらに詳しい情報は次回更新にて。

季節のハンコ

昨年の仲秋名月は大阪の「生き生き地球館」での催しに参加しましたが、その運営の中心を担った一人の小林さんがオフィスを訪ねていらっしゃいました。地球館の運営が市から民間に移るとのことで今年の催しがうまく成立するかどうか未知数のようですが、是非継続して仲秋名月の催しが実現するよう願います。50人は下らないと思われるヴォランティアスタッフがそれぞれの創意工夫を発揮して結実させる素晴らしいイヴェントがこの催し。ともに気運を盛り上げていきましょう。

大阪の催しでは、神戸の池上さんも中心の一人。書をよくする方ですが、ハンコ作りも巧みで、デザイン、美的センスは秀逸そのもの。以前〈月〉の会のハンコを作って送ってくれましたが、この池上さんから「ハンコ通信」創刊号が届きました。

今年は季節のハンコを彫るとのことで、まずは正月のハンコ「初春 睦月朔 梅笑」の彫り物をはじめ「楽」「一陽来復」「賀」「喜」、そしてもうひとつ別な「楽」の筆文字印が捺されています。感心する出来ばえで、最近わたしの本の書名『月的生活』を使った月的商品の開発を企画する人びとが出てきましたが(月の満ち欠けクッションの販売は順調です)、このハンコも是非商品化して月的生活に加えていただきたい才能です。皆様にもご覧いただきたく、写真を載せます。

池上さんからの年賀
ハンコ通信


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