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志賀 勝
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月と季節の暦
志賀勝から一言
(2007年6月10日)

全国各地へ、旅行シリーズの展望

弥生もまだ半ば。6月に旅行を計画している弘前では桜が満開との報、おとといの満月には満桜との共演が楽しめたでしょうか。月夜の時季の夜桜にはライトアップなど本来不要で、素晴らしい光景を醸すはずですが。

私たちの旅行は新緑時季の十和田湖、弘前ですが、弘前ではかねてからご縁のある弘前料理の料亭「野の庵」で食事を頂戴しながら、弘前市の農家との交流会を計画しています。十和田湖での和船上からの観月と共に〈月〉の会らしい旅になればと楽しみにしています。

地方の切り捨て、が深刻な今日の社会ですが、私はといえば暦のつながりでさまざまな地方を知り、有り余る恩恵を受けて今日があると感じている者です。各地域の自然や人間が築いた文化を見、土地の人びととの普通では得られないつながりを体験することは、都会に住む人びとにとって貴重な人生経験ですし、地域にとっても役に立つことを〈月〉の会なら実現できるのではないか? そんな思いを抱きながら、この旅行を第一回として「土地と人を訪ねて」とでも題する旅行シリーズを計画したら有意義だなと考えはじめているところです。第二回の候補は秋田の横手市ですが、〈月〉の会会員の井山さんがこの土地の出身者で、横手や秋田の元気な姿を求めてさまざまな活動に忙しく働いています。月暦に基づいた豊かな文化的伝統を誇る横手との交流は是非実現したいもの(HP参照)。さらには岐阜県の郡上も候補地。やはり会員の前田さんが帰郷を計画していて、実家の農業の再興しながらやがて〈月〉の会が誕生するだろうという土地です……。

松本さんから、重ねての月写真

長崎天文協会の松本直弥さんから、またまた二日月の写真を頂戴しました。ご覧のように、かすかな光を捉えた誠に貴重な写真です。月齢は0.945とのことですが、月齢1未満の月は珍しいだろうと松本さんは語っています。  連載中の「月 マンダラ」今回分はケプラーと潮汐力の発見についてですが、そのケプラーは、太陽光線を通過してからわずか数時間後でもしばしば新月を見ることができるとか、朝には晦日の月、夜には朔日の月と、同じ日に二回月が見えることがときたまあると書いていて面食らってしまいます。そんな月まで果たして見ることができるのか?

月齢0.9の月写真
2007年4月18日の二日月(長崎天文協会・松本会長撮影)

満月〜下弦は、月の出鑑賞の好機

弥生満月は西暦では5月2日、オフィスで月見例会をひらきましたが、薄雲の向こうから赤い月が出現。参会者一同拍手で迎えました。新しい参会者の多い例会でしたが、月の出をはじめて見た人も何人かいて、遠く静岡から会員の松尾さんが甥御さんと共にいらっしゃっていましたが、その甥御さんはまるで夢を見ていたようだったと語ったとのこと。

月の出には、人間の魂を揺り動かす神秘の力があります。まだ実見したことのない人には是非お勧めしたいもの。月の出は大分南に移ってきました。夏至時季の来月、再来月には、月の出は最南からになります。

例会には〈月〉の会会員の八木倫明さんが参加してくれましたが、ケーナ奏者としての彼の名は知る人も多いことでしょう。当夜は、ドボルザークやキース・ジャレットの曲を披露してくれました。プロの腕前は確かなものでしたが、私たちの眼前に等身大の奏者があり背後には満々たる月、そして広くもない空間を音が震わせる、その生の音が感受させる居心地よさ、身体的親密さは格別。

八木さんは新しいユニットを編成したばかりで、これから新しい音楽活動に旅立とうとしています。次回HPでは、八木さんの文と共に企画されているコンサートの案内も掲載しますので、どうぞご期待ください。

西新宿の「OZONE」で講演が決定

今後のスケジュール欄に、リビングデザインセンターOZONE主催の「月と暮らしトーク」(6月16日)、長野県原村の恒例「星まつり」(8月3〜5日)の案内が入っています。「月と暮らしトーク」は今後の「月と暮らし研究会」形成を展望してのイヴェントとのことで、月をめぐる新たな気運の誕生です。「星まつり」の方も、テーマが「月」。望遠鏡観測の都合上対立して考えられることのある星と月ですから、星まつりとしては異例のテーマということになるでしょう。ここにも月と親しむ胎動が感じられます。欄をご覧くださり、どうぞ皆様のご参加を!(了)


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