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この連載は、HP更新時の月暦の日付のものを紹介してきましたが、今回は月が三つに見えるという七月二十六日の面白い現象についてのものを掲載します。七月二十六日は今年は西暦8月19日。月の出は1時半で、日付が20日になったばかりの時刻です。どうぞご覧ください。

第三話(月暦七月二十六日) 二十六夜の三つの月

月が三つに見える、そしてその月を待つというのは本当に不思議な習俗だが、月をとても尊んだ感性が昔の人にあり、そして実際に三体の月を見た体験があってこのような習俗が生まれたのだろうと想像していたが、やはりそうだった。橋本勇さんがその実見者。

時は大正末年の月暦七月二十六日、盛岡の不来方(こずかた)城址(現岩手公園)に、「二十六夜さん」「三体さま」を待つたくさんの人びとが集まっていた。山の端から黄色い船型の下弦の月が顔を出すとすぐにスル、スルッと上空に昇って静止、三つの光に分かれた。しばらくしてこの三つの光が三体の仏の姿に変身。「ナンマンダ」の声が上がり、隣の老婆の眼には涙が光ったという。気象と月相に関係することは間違いないが、この現象はいまだ謎で不思議、と橋本さんは記録している(「星の手帖」誌、VOL25、84年夏)。

「二十六夜現象」の解説図
(出典:「星の手帖」第二十五号、河出書房新社1984年刊)

(更新日:2006.8.12)


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