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第五話(月暦八月十八日) 銭塘潮(せんとうちょう)

月が引き起こす自然のドラマにはさまざまなものがあるが、大潮のときアマゾン川が逆流するポロロッカとか、逆に引き潮時に韓国の珍島(チンド)で発生する島渡りなどが日本でもよく知られている。ここでは中国・銭塘江で仲秋の名月直後の大潮時にみられる「銭塘潮」についてみてみよう。

銭塘江は中国で潮差がもっとも大きいところで、河口付近が浅いため、津波のような逆流がこの時期に発生する。その逆流は河口から80キロにも達するという。このドラマを見ようと多数の見物客が押し寄せるが、時に波にのまれて死者がでるほど。

冒険の話も古くから残されている。「弄潮(ろうちょう)」といって、波とあそぶ意味だが、腕に自信のあるスウィマーが荒れ狂う波に乗り、今でいうサーフィンに身を投じる光景を目撃した話がいろいろ残っている。

しぶく白波は相当の高さに達し、まるで名月もぬらすほどだ、という詩もある迫力あふれる自然現象。

(更新日:2006.10.9)


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