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第六話(月暦九月十五日) 結婚は満月に!

イギリスのお祭や行事を調べようとチャールズ・カイトリー著『イギリス祭事・民俗事典』(原著1986年、澁谷勉訳、大修館書店)をめくっていて、やはりおどろいた。

イギリスの現在のお祭では、月がぜんぜん関係していない! ケルトの月の暦やユダヤの月の暦との長い歴史の相克を感じさせて痛々しいほどの現状である。

この本ではその代わりに、一般に月がしだいに満ちてくる時期に生まれた子は幸運であるとみられているとか、結婚式も満ちていく月や満月の日が好ましい、といった月に関する民間の観念や習俗に触れている。

「十四世紀イングランドでは、欠けていく月のもとで結婚するのは分別がない、と考える人たちがいた」(キース・トマス著『宗教と魔術の衰退』)。

新月の晩に生まれた子は雄弁になる、下弦の月のころに生まれた子は立派な論客になる、イギリス東部沿岸地方一帯では干潮時に生まれた子は不運な生涯を送る運命にあると思われている、というような俗説も紹介している。しかしこれらはあくまで俗説で、とるにたらない。

(更新日:2006.11.5)


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