堺に行きます
大阪の堺で毎年暦をたくさん購入してくださっている細谷さん。電話でよくやり取りする仲です。料理店をやっていらっしゃるとのことで、電話の応対がとても丁寧で印象がとてもよい方です。お客さんとよく月や暦の話をしているとのことで、一度話しに来てくれませんかという話をかねてからうかがっていました。ようやく話が進展し、この7月1日にお話に行くことになりました。20人ほどの方が集まってくださるとのこと、わたしも神戸、大阪や奈良の関係者を誘っていますが、東京からも同行してくれる会の人がいて、面白い出会いの機会になりそうです。
堺については漠然とした知識しかありませんが、月暦のつながりならではのこの機会、是非堺について勉強して来ようと思います。堺は大阪とはいっても別格の土地柄のようです。独特な歴史ある土地ですから、地元の方々が〈月〉の会を作ってくれたら何よりと期待しています(スケジュール欄参照)。
その他近況報告
月暦や〈月〉の会のつながりの豊かさを、最近は感じることしばしばです。熱海の催しを終えたらと計画していた十和田湖畔の「休屋 桂月亭」訪問に行ってきました。女将というと怒られてしまいますが、この旅館の小笠原由美さんは〈月〉の会会員として(会員紹介第一回に登場しています)ずいぶんお世話になっている方で、答礼を兼ね一泊遊んでこようという思惑でしたが、素晴らしい旅になりました。
桂月亭は大きな旅館で、大町桂月ゆかりの文化財などをたくさん保存していました。
一面靄に覆われた十和田湖の風景、そして奥入瀬(おいらせ)の渓谷や雪まだ融けやらぬ八甲田山系。この世ならぬ異界さながらの珍しい風景にずいぶん恵まれ、まったく驚きの連続でした。旅行業者にでもなって、多くの人びとに楽しんでもらえるアイディアをいっぱい実現したい、と夢想も楽しい旅でした。ご主人は、昨年、月見の和船を十和田湖に浮かべたそうです。一時代前にはごく普通だったかもしれない、そんな光景が湖に復活するのも楽しみなことです。題して、「湖上の月」(荒城の月ならぬ、です(笑))というのはいかがでしょう?
桂月亭訪問を機会に、弘前市の郷土会席料理屋「野の庵」も訪ねることができました。経営者の佐藤さんはわたしの本を読んでくださっている方。お店の創業は幕末とのことで、復活なった津軽蕎麦をはじめ素晴らしい郷土料理を堪能しながら、幕末から明治にかけての逸話をたくさん拝聴しました。弘前は高層の建物がなく、お城を中心に落ち着いたいい感じ。この旅、仕事でお世話になっている(株)江口の社長にも同行していただき、楽しんでいただきました。
最近はまた、拙著を読んでくださった方が鹿児島からわざわざ訪ねていらっしゃいました。教育に携わっている方で、鹿児島でも〈月〉の会を作っていきたいとのお考えをお持ちでした。出身は沖永良部島とのこと、サトウキビや2009年の皆既日食のことで話が弾みました。生い立ちをうかがうと、この方にも月のリズムが原体験であることがよく分かりました。鹿児島にもそのリズムが残りますが、沖永良部は奄美や沖縄の文化圏。屋久島に加えて、〈月〉の仲間の出会いが続きます。
最近はまた沖縄から心を打つ便りを頂戴しました。最後にその一文を紹介します。 |