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-活動の軌跡-
<月>の会・東京より報告

「月と芭蕉」講演会の報告(2004年5月15日)

参会者の方々
「月の文化」の再興という目標を掲げる<月>の会ですが、今年の活動目標のひとつとして「月と芭蕉」の催しが実現できたらと希望してきました。月暦への関心が高まってきているように思える俳句界の方々とともに月や暦の愛好者が集い、「月の詩人」である芭蕉の事跡をしのびながら、月と俳句、「月の文化」の可能性を展望していきたいという思いからでした。

俳人で藍生俳句会を主宰する黒田杏子さんをお迎えして、その催しが実現しました。芭蕉が「おくの細道」に旅立った記念の月暦三月二十七日、有明の月が残るこの日に旅立ちしたと芭蕉は「おくの細道」に書いていますが、西暦では今年は5月15日(土)がその日に当たりました。当日午後、東京は中野サンプラザにおいて会は開かれました。参会者は130名、俳句関係者が多くご参会下さり、所期の目的を達成することができました。藍生俳句会の方々には特に多数のご参加を賜り、感謝に耐えません。企画段階でも多々ご協力下さり、ご厚情忘れ得ぬ記憶となりました。

黒田杏子さん
志賀による簡単な催しの趣旨説明、八木倫明さんのケーナ演奏ののち、黒田さんの講演「月と芭蕉」を拝聴しました。黒田さんは、豊富なエピソードをまじえて、<旅>について芭蕉から学ぶこと、月のリズムの重要性などを語ってくださり、「月の文化」再考のため裨益すること大でした。ご自身、参考資料としてたくさんのコピーをご持参下さったのですが、この催しのために費やされたお時間を思うと、頭が下がりました。

「月のご縁」がまた生まれました

月に関わる仕事をしていると、不思議な出来事がたびたび起きて、感動させられます。

今回は、俳句誌「藍生」の編集長・中村祐治さんからの知らせでした。

4月に志賀は<月>の会・長崎の例会に出向きましたが、その席に吉川友美子さんがいらっしゃいました。中村さんは吉川さんと実はお知りあい、吉川さんが中学時代バレー部の先生が中村さんだったのだそうです。中村さんが俳句をなさっているというので「月と芭蕉」の催しの案内をわざわざ長崎から吉川さんが送ってくれたということから話は始まったのですが、吉川さんが<月>の会・長崎の会合で志賀とはじめて会ったこと、中村さんと志賀とは旧知で、志賀は「藍生」誌に連載を執筆中、中村さんは<月>の会の会員というように、隠されていた糸の結ぼれが明らかにされたのでした。そのおどろきを伝える中村さんのことばの高ぶりが忘れられません。吉川さんのお便りもまた感動の伝播力にあふれていました。

偶然に起きることが必然の糸のようにつながっていることをシンクロニシィティといいますが、たびたび起こるこのシンクロニシィティを、「月のご縁」、として楽しんでいます。

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