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月と季節の暦
志賀勝から一言
(2010年10月3日)

「月と季節の暦」2011年版、11月上旬発売!

暦を作り始めて、早いもので十五年になりました。来年の月暦(旧暦)は西暦2月3日の節分が正月一日となるもので、制作を終え一ヵ月後の印刷の出来上がりを待つばかりになっています。

十五周年を飾る記念の月暦にしようと、来年の暦では全国各地の「月の名所」を特集しました。暦の十二か月分の名所が必要ですから、これまではやりたいなと思いつつも躊躇ばかりでかなえられなかった夢の企画。今回それを実現させることができました。暦には以下の「月の名所」十二ヶ所を収録しています。

正月  山形県・月山   七月  滋賀県・石山寺
二月  茨城県・三日月神社   八月  京都府・平等院、朝日山
三月  神奈川県・金沢八景瀬戸秋月   九月  奈良県・春日野(春日大社)
四月  長野県・姨捨   十月  和歌山県・和歌の浦
五月  静岡県・吐月峰柴屋寺   十一月  島根県・月山、三笠山
六月  滋賀県・満月寺浮御堂   十二月  高知県・桂浜

どれも由来のある名所ですが、現代では忘れられているところばかりかもしれません。ちなみに、皆さんがご存知なのは上記のいくつでしょうか?


2011年版月暦のイメージ

(クリックすると
見本が見られます)

十二の場所を実際に訪ねてみて、写真とエッセーでレポートしました。制作が終わり印刷に入る前の色校で十二の月の名所が揃ってみると我ながら壮観、不可能と思っていたのでなし遂げて充足感があります。この企画により各地域が改めて注目されていけばと願いますが、月の付いた地名は多くのところにあり、人名にも使われているように、いわば「月の名所」は全国のどこにでもあり得るものです。そういう観点も生まれていけば本当にうれしいことです。

特集タイトルは「名にし負う月――月暦版月の名所十二選」。「名にし負はばいざこと問はむ都鳥」と『伊勢物語』にあるように、非常に名高いことを「名にし負う」といいましたが(名に負うに強調の助詞「し」が入った形)、この古いことばで月の名所としての歴史ある古さを示しましたが、現代では名高いどころか忘れられているので矛盾しているかもしれません(笑)。

惑星出没時刻表
この特集のほか、掲載二年目となる「惑星出没時刻表」もより充実した形となっています。惑星がいつ出ているかの情報が一目で分かるデータで、これだけでも夕景や夜空を見る楽しみとなりますが、今回は月とのツーショットが期待できる日にちも明示して掲載しましたので、利用の便が向上しました。

もうひとつ、小特集として「二十四節気と農業」を掲載しています。二十四節気は農業に生かされてきましたが、個々の節気と南北に長い日本列島各地域の農事は一般化できない難点があります。各地域でこの節気にはこの農事といった使い方が復活すればいいのですが、そのための導きの例として『天工開物』という古い本で二十四節気がどのように生かされていたかを掲載しました。西暦的なずさんな季節感ではなく、二十四節気や七十二候が生活や仕事に生かされていくことを願っての小特集です。

ご予約は10月末まで

2011年版「月と季節の暦」は11月上旬に発売を開始しますが、10月末までにご予約いただくと手数料(送料と郵便振替代)が当室持ちとなり、定価だけ(消費税込み2,100円)のご負担でご自宅までメール便で発送されます。是非予約期間中にご注文いただければ幸いです。11月以降のご注文は手数料がかかることになります(予約注文される方は、こちらをクリック)。

なお、同日発売される「月暦手帳」(システム手帳用の補充用紙、税込1,050円)については、暦と一緒に予約されると手数料が不要(手帳だけでは約100円の手数料が発生)となりますので、あわせてご予約をおすすめします。

八朔を小松市の大王寺で祝いました

〈月〉の会・加越能が例年取り組んでいる八朔行事に今年も参加してきましたが、粟津温泉を守る古刹・大王寺が会場でした。八朔行事にふさわしく、子どもたちによる四股踏みが披露されました。お世話くださった大王寺の華蓮尼のコメントとともに写真を掲載します。末永く、子どもたち主役の八朔が続くことを願います。

(大王寺は那谷寺の塔頭ですが、芭蕉が「石山の石より白し秋の風」と詠んだ高名なこのお寺も参観することができました。暦の特集では月の俳人・芭蕉にとりわけお世話になったもので、感慨一入でした)


粟津温泉、保育園児たちの四股踏み

この春より、粟津温泉守護寺「大王寺」に座しております「北原華蓮」です。写真は、「八朔の日」に、大雨の中、バスに乗って駆けつけてくれた、かわいい粟津温泉保育園児たちの四股踏みの様子です。前川園長先生は、広い考えの持ち主であり、今までにも「ミニミニ法話会」「花まつり」などで、子ども達と一緒に、当寺院にお参りに来て下さっております。幼い間から信仰心を養うことは、とても大切なことだと思います。子どもって、ただ、そこに居てくれるだけで尊いですね。そういうわたくし達も、昔は子どもでしたね。忘れないように致しましょう。

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